機会損失

先日MITの教授がノーベル経済学賞をとったことが話題になった。(彼はスローンでも教えている)

 

たまにAdmission office(入試担当部署)が使う宣伝文句の『MBAでは未来のノーベル賞受賞者の授業を受けられる』が現実になったわけだが皮肉にも経済学で最初に習うOpportunity cost、機会損失の存在が僕を授業から遠ざけようとしている…

 

渡米前、多くの先輩たちが口を揃えて言っていたことに違わずMBAでは非常に充実した多くのチャンスを得ることが出来る。

 

一例として、先日Robert Langer教授(Bio-engineeringの権威で厚さ3cmのCVと500のIP、そして30のspin-out企業を輩出してきた超人)の研究室で働く研究者に会うことが出来た。僕がBio分野でのスタートアップに興味があることを伝えると彼は研究室で最近できたチームがちょうどBusinessサイドの人間を探しているということで紹介してくれることになった。その上研究室のイベントに招待してくれ(教授本人にも会える。物凄くフランクな人柄とのこと)、更に最近のホットなトピックや彼自身の研究テーマであるdrug delivery polymerについて惜しみなく話してくれた。

 

また昨日訪れたCIC(Cambridge Innocation Center、起業家支援施設)で開かれていたVenture Caffeというイベントで出会ったシリアルアントレプレナーにも同様のことを伝えると僕が興味がありそうで、授業に出ながら関われそうなボストン界隈のスタートアップをいくつか紹介してくれるとのことで現在紹介日程調整中だ。

 

更に(まだある)MIT Ventureship programというMIT内での有望なスタートアップの人材募集プログラムに応募したところ2つの会社から引き合いがあり彼らとも協働することになった。

 

当然これだけやっていると授業の予習復習を満足のいくレベルまでやることは・・・難しい。渡米後2か月が経ったもののまだまだ機会の多さに振り回されているおり、多くを逸していたり(先ほども絶対行こうと思っていたHealthcareのHackasonを逃してしまっていたことに気が付いた)、力の入れどころが分からず四苦八苦しているのが現状だ。選択と集中を胸に頑張っていくつもりだが、少なくとも今のところ講義はその中心にはいない。

 

 

余談だが、未来のノーベル賞受賞候補者たちの授業は、必ずしも面白いものばかりではない。一方で衝撃的に面白い授業もある。たまには真面目に授業のことも書きたいがそれはまたの"機会"に・・・

 

 

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ベンチャーカフェの様子。ボストン付近のベンチャー関連の人々が集う。ビールとワインが飲み放題。3回までは誰でも入れるが4回目以降は各自のやり方のContributor案とそのReferenceを提出しないといけないらしい。どうしたものか・・・