EU統合への道

Social mobilityという概念がある。

正確には多義語なんだろうが今回は“地域間の移動”として捉えたい。

国内の、ある特定地域が奮わない際に比較的堅調な他地域へ移る。

すると職が多い地域に人は流入し産業はスムーズに成長、人が出て行ったところでも失業率低下することにより社会のバランサーとしての役割を果たしているらしい。

アメリカ、そしてカナダでは国内のSocial Mobilityが高く各州で働く人のうち2/3は他の州出身だとのこと。ニューヨークやシリコンバレーに限った話ではない。対してEUではEU圏内・さらに各国内で見ても比較的低いようでMacro-Economicsの授業で度々語られるEU圏統合において1つの障壁になっているらしい。

 

 

そらそうだ。

 

 

アメリカは元々移民の国、そして程度の差こそあれ各地域の文化はヨーロッパほど強くない。

 

一方で、語弊を恐れずに言えばヨーロッパの歴史は戦争の歴史だ。そして人々は、強くアイデンティティと国籍を結びつける。

だからこそスポーツが、サッカーが人々をあそこまで熱狂させるのだ。

(ヨーロッパ人はこちらでも盛んにチャンピオンズリーグを見ている。レアルは三連覇できるといいな)

マッチョとファミリーを尊ぶアメリカとは違い、スポーツがあそこまで盛り上がるコンテクストはそこにあるのだろうか。

 

 

翻って日本におけるSocial Mobilityはどうだろうか。少し前に話題になった地方出身者が東大に入ってショックを受けた話などを見ると僕にはまだまだ分からないようなメンタリティが地方にはあるのだろう。

実際塾にも通わずに現役で来ていた静岡の同級生を当時も深く尊敬していたのを覚えている。

 

また恐らく、在日外国人コミュニティはMobilityの高いグループなのだろう。だからこそ孫正義を始めとしたVitality旺盛な成功者が多く出てきた。

 

 

Social Mobility、定義を少し広げると転職市場の活性化や多様な働き方推進につながるのだろう。大分荒っぽい書き方になってしまったがいつか詳細に論じたい。

 

ちなみにEU統合においてカギとなるのはSocial Mobilityの他にFiscal Cross Insurance(大小有事の助け合い装置)とCross Subsidy(要はドイツらがギリシャを補助すること)だとのこと。

 

 

 

 最近ヘビーユーズしているSumiaoという学校近くの湖南料理(ほんとに関係ないがコナンの映画を激しく見たい・・・どうにかならないものだろうか)