Natures

文化・宗教に加えて自然の豊かさもIsrael labのハイライトだ。2万平方キロと日本の20分の1程度の国土によくもまあここまで色々見どころがあるのものだと感心せざるを得ない。

 

なんと言っても一番美しかったのはMasada周辺のエリアだ。死海を一望できる高台に建てられた古代都市はローマ帝国から逃げ延びたユダヤ人達が建てたもので、周囲にはローマ軍の陣営や兵器後、また当時の生活を垣間見れる美しい遺跡が保存されている。死海だけでなく周辺の砂漠地帯、そしてWestbank周辺の山々まで一望できる景色は見事の一言だ。

 

美麗の都市Masadaは悲劇的なストーリーで知られている。ローマ帝国に追い詰められ、ついに陥落を覚悟した住人たちは奴隷となるより誇り高き死を選び集団自殺したらしい。そのやり方も壮絶で1人1人に番号を振り、順番にお互いを殺し合い残った1人は自殺するというものであったとのこと。天気が良かったこともありMasadaはPetraに匹敵する感動を覚えた。

 

次に死海だ。生き物が住めないほどに濃厚なミネラル分が蓄積した、人が浮くことで有名な湖だ。比重は1.25g/ml、泳いでみると実際見事に浮くではないか!1月の海水浴はさすがに寒かったが・・・死海のミネラルは化粧品に利用されていることで知られている、いわゆる泥パックと同じ発想だ。周辺に製品が売っているだけでなく泥を体中に塗ることで全身スベスベ。先日15歳に見えるとバーのウェイトレスに真顔で言われた僕は14歳になったなといじられた。(苦笑、年々白髪も増えてきているというのに)

 

ガイドによると世界最低地(標高マイナス300m以下)に位置するというこの死海、毎年1.5mずつほど水位が下がっているとのこと。周囲の灌漑用水利用が増えた結果流入量が減ったためだと言うが、実際数十年前の水位を記録する腺からは大分離れている。また近くにはSink Holeと言って突然の地盤沈下から崩壊した地面が蟻地獄のような形になる現象が起こっており、危なくて近寄れない場所が多いそうだ。

 

そしてなんと驚くことに、水面低下を食い止めようと死海と紅海をつなぐプロジェクトが進行中とのこと。その運河がまた新たな問題を引き起こしその対処に奔走するのか、美しい自然を巡る光と闇を垣間見れたのは率直に言って興味深いものだった。